カブトムシとクワガタ

大好きなカブトムシとクワガタの飼育記

グラントシロカブトの飼育方法と注意点

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グラントシロカブトの飼育方法と注意点

幼虫から成虫になるまでの管理方法と注意点をまとめました。

幼虫の管理

幼虫の管理には、よく発酵した昆虫マットを使用します。産卵セットを作ったり幼虫をマットに投入するときには、必ず一晩おいてからにします。マットが熱を持っていないか、嫌なにおいが発生していないかを確認してから生体を入れましょう。

管理温度は約15~25℃が適温です。

できるだけさわらない

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特に加齢段階では幼虫のからだは柔らかく、ちょっとした刺激ですぐに弱ってしまいます。人間の体温は幼虫にとって高温なので、なるべく素手では触らないようにします。卵や幼虫を移動するときは木製スプーンなどで行いましょう。人間がホッカイロで低温やけどするのと同じです。

注意点
昆虫マットの状態と適温を守り、できるだけさわらないこと。

羽化後の管理

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羽化したばかりの成熟前は目が白っぽく濁っています。またミルク色のおしっこをして体の水分を抜きます。羽化から約1ヶ月で成熟して後食も始まります。

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成熟するまでは、うつ伏せになったり仰向けになったり、静かに成熟を待っているので動かなくても心配は要りません。この時期にいじくりまわすと寿命が短くなってしまいます。

グラントシロカブトは国産カブトムシと同様に後食前でもペアリングできてしまいます。しかし、たくさん卵を産ませて丈夫な幼虫に育てるためにも、十分に成熟して後食済みの個体をペアリングさせましょう。

丈夫に育てるために
成熟するまでの時期はそっとしておき、ペアリングは後食済みにしましょう。

成虫の管理

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霧吹きなどで湿気を与えた、園芸用の水苔か昆虫マットで飼育します。直射日光を避けた薄暗い場所で、温度は成虫15~30℃が適温です。あくまで適温なので15~30℃以上、以下になると死んでしまうということではありません。

グラントシロカブトは高温にも低温にも強い、とても飼育しやすいカブトムシです。

尚、ペアリング~産卵の適温は23~30℃と少し高めです。20℃を下回る環境では産卵率がぐっと落ちてしまいます。

 

私はYahoo!ショッピングで買ったヘラクレスマットを使いました。

 

生命力が強く飼育しやすいグラントシロカブト

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最適な管理温度はおおよそ幼虫15~25℃、成虫22~30℃ですが、温度が高いほど活動的になり、寿命は短くなる傾向があります。

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丈夫なグラントシロカブトですが、ゼリーだけは切らさないようにしてください。一部のクワガタとは異なり、カブトムシは食べ貯めができません。

弱点
丈夫ですが空腹には弱いグラントシロカブトです。ゼリーだけは切らさないようにしてください。
 

私はKBファーム プロゼリーの100個入りを数袋買いました。

 

放虫に注意

卵と幼虫をすべて採集したつもりで、庭に放置していたケースから幼虫が出てきたことがあります。それ以来、マットは必ず半年以上管理して、廃棄(庭に撒く)前に再確認するようになりました。

幼虫を発見したのは冬で外気温は0℃に近い日もありました。かわいそうなことをしてしまったと後悔したと同時に、よく無事だったね、と。。

これだけ丈夫な種ですから日本に適応して生態系に影響を与えることも考えられます。外国産カブトムシ飼育では、成虫だけでなく卵や幼虫の管理には十分に注意して管理するよう心掛けましょう。

見落とさないために
グラントシロカブトは卵の期間が長いので、使用済みマットの確認には特に注意が必要です。

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グラントシロカブトの魅力と特徴!白い妖精ホワイトヘラクレス

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私が一番好きなカブトムシ。

グラントシロカブトの魅力と特徴をご紹介します。

グラントシロカブトの魅力と特徴

グラントシロカブトは、アメリカの砂漠地帯に生息しているカブトムシ(シロカブト)です。黒色の国産カブトムシとは異なり、鮮やかな白い体色が人気です。

ヘラクレスオオカブトの仲間ですが、体長は60~70mm程度と小さく、省スペースで飼育できます。別名ホワイトヘラクレスとも呼ばれるそうですが、ヘラクレスと呼ぶにはキュート過ぎますね。

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グラントシロカブトの基本情報

学名 Dynastes granti
日本名 グラントシロカブト
名称の由来 アリゾナ州(Fort Grant)に由来。南北戦争の英雄グラント将軍など諸説あり。
生息地域 主にアメリカのアリゾナ州、ユタ州、ニューメキシコ州の砂漠地帯に分布。現地での採集は禁止されています。
特徴 白い体色に金髪の前髪、孵化まで時間のかかる卵。
成虫サイズ ♂約50~80mm(※飼育下でのギネス記録は♂90mm~!?)
幼虫期間 8か月~18か月、管理する温度や♂♀でも差があります。
寿命 羽化後3か月~1年ほど、クワガタとは異なり越冬しません。ペアリングしなければ長生きします。♂♀同居は寿命が縮みます。
休眠期間 羽化後3~4週間で後食開始。
ブリード適齢期 後食開始から1週間~10日ほど、♂♀共に食欲旺盛であること。

グラントシロカブトの魅力

飼育しやすいカブトムシ

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グラントシロカブトは温度や湿度の変化に強くて丈夫です。かわいいうえに、飼育しやすいカブトムシなのです。国産カブトムシよりもずっと丈夫なので、初めての外国産カブトムシ飼育におすすめです。

シロくん

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オスのお顔をよく見ると、金髪の前髪にクリクリの目がとってもキュート!かわいらしく動き回るので観察するのが楽しいカブトムシです。

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エサ替えの時に蓋をあけると、フンフンと鳴いて(!?)威嚇してくる姿がなんともかわいいのです。ちっこいのに一丁前です。

シロちゃん

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メスのつぶらな瞳もかわいいですね。

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ゼリーの中へからだごと入り込んで食欲旺盛な姿を見せてくれます。

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グラントシロカブトの特徴

卵の期間が長~い

グラントシロカブトの卵は、産卵後1か月程度で孵化が始まり平均3か月~6か月、長いと1年近く卵のままでいることもあります。同時期に同親から生まれた最初の子供が成虫になるころ、ようやく孵化するなんてこともあるのです!

茶色く干からびたように見えても、孵化する卵もたくさんあるので決して捨てないでください。温度と湿度を調整することで、早期に孵化させるための方法もあります。

早期孵化と砂漠気候

卵の期間がとても長いことで有名なグラントシロカブトですが、我が家では乾燥から湿潤、低い気温から高い気温に移行させることで孵化スピードが上がっています

乾燥といってもカラッカラではかわいそうですが、他のカブトムシに比べてかなり極端な乾燥にも耐えます。グラントシロカブトは卵や幼虫・成虫を問わず、圧倒的に乾燥に強いです。

本来の生息地域は極度に乾燥している気候で、気温も上下にかなりの幅があります。砂漠という過酷な環境を生き抜くために備わった機能に、早期孵化の手掛かりが隠れているかもしれません。

白い個体はほんとに真っ白!

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グラントシロカブトはヘラクレス種などのように大きさ(長さや太さ)ではなく、白さと黒点の有無で美しさを求めている方が多いようです。

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白い美系個体同士を数代に渡り掛け合わせてオリジナル血統(!?)を作りました。現在3つの系統を管理していて、それぞれ白雪(しらゆき)深雪(みゆき)小雪(こゆき)と名付けました。上の♂と下の♀は共に白雪血統です。

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後食開始前後(羽化から2週間~1か月)の美しい白さは「ホワイトヘラクレス」の異名にもうなずけます。

真っ白なのは一時!?

体色は湿気が多いと黒みを帯び、乾燥していると白を維持します。また、おなかがいっぱいでも体内に水分が蓄えらえるため黒っぽくなります。後食開始前後が一番白くてきれいですが、徐々に白に戻らなくなり寿命が近づくほど灰色→黒になります。

その他のシロカブト

シロカブトはグラントシロカブト以外にも、ティティウスシロカブト、ヒルスシロカブト、モロンシロカブト(オオカブト)などがいます。

  • ティティウスは小さいのでより省スペースで飼育ができます
  • 大きく育てたいならヒルスがおすすめです
  • 私は育てたことがありませんがモロンはあまり流通していない希少種です
  • 体色はグラントシロカブトが群を抜いて白いです!!
  • 他のシロカブトは黄色味が強く、シロカブトというよりキイロカブト?
  • 環境変化などに対する頑丈さはグラントシロカブトがNo.1です

シロくんとシロちゃんのかわいい写真が取れたらまた追記します。

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カブトムシとクワガタのお食事!高たんぱくゼリーと完熟マットについて

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カブトムシとクワガタのお食事

みなさんはカブトムシやクワガタにどんなお食事を与えていますか?

カブクワ用ゼリーもたくさん種類があります。最近は100円ショップなどでも売っていますが、どれが正解なのかはいまいちわかりません。インターネットで調べつつ、主人にアドバイスをもらいながら試行錯誤しています。

カブトムシやクワガタは何を食べるか

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カブトムシやクワガタの成虫は自然界では樹液をなめて食事にしています。飼育下では必要な栄養素が含まれる専用の昆虫ゼリーが最適です。高たんぱくな食事を与えると長生きするだけでなく産卵数も増えます。 

バナナやリンゴなども好んでよく食べますが、すぐに腐ってしまうので少し管理が面倒です。また果物はコバエが湧きやすいのも困りものです。

ダメなエサ

昔から一般に言われるスイカやきゅうりなどは、水分ばかりで栄養価が低いためカブトムシ・クワガタ飼育には適しません。

成虫の食事

選ぶポイント
  • 食いつき
  • コストパフォーマンス
  • 日持ち
  • 安全性

やっぱり"食いつき"ではないでしょうか。人間も虫も食べ物は大事!食いしん坊の私はそう思います。さらにできるだけ"コストパフォーマンス"が良いものを選んでいます。

日持ちは毎日交換すればよいのでそこまで気にしません。ブリード前や産卵前にはバナナも与えます。安全性を考えて"日本産"を選ぶようにしています。

プロゼリー(KBファーム)

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私がメインで使っている高たんぱくゼリーKBファーム プロゼリー です。

プロじゃないけど使っています。

食いつきも良く国産品なので愛用していますが、コストパフォーマンス的には良いとは言えません。ただベテランのブリーダーさんも使っているみたいなので品質は間違いないと思います。可愛いカブクワのためなら多少の出費はやむを得ませんね。

ドルクスゼリー(フジコン)

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こちらも高たんぱくゼリーですが、サイズが大きいのでサタンオオカブトやネプチューンオオカブトなどの大型種に与えます。

幼虫の食事

幼虫は何を食べているのか

カブトムシやクワガタの幼虫は腐葉土や朽木を食べます。飼育下でも完熟系(発酵の進んだ)マットを食べます。きのこ菌を埋め込んだクヌギやコナラなどの原木を入れておくと、しばしば幼虫は木の中に侵入して食べています。土よりも固い木の中にいる方が安全だからかもしれません。

完熟マットが幼虫の主食

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カブトムシの幼虫は好気性バクテリアにより発酵が進んだマットを好みます。発酵中のマットや嫌気性バクテリアにより腐敗が進んでしまったマットは食べません。

カブトムシの大きさ

カブトムシやクワガタの大きさは、幼虫の時にどれだけ大きく育ったかによって決まります。成虫になってたくさん食べてもサイズは変わりません。良く朽ちた栄養のあるマットをたくさん食べて大きな幼虫になると、やがて大きな蛹となり、大きなカブトムシが羽化します。

完熟マットの使用上の注意点

使う前に必ず行うこと
  • 使用前に空気にさらす
  • においと温度を確認

産卵セット、幼虫飼育を問わずマットを使用する際には「におい」と「温度」を確認しましょう。特に買ったばかりの密閉されているマットを使うときには、必ず空気にさらして、ぬかみそのようによくかき混ぜてしばらく放置してから使用します。

気温が高い季節や真空状態でパッケージされたマットは要注意です。使用前に必ず虫ピンなどで袋に穴をあけて、よく撹拌して中に空気を入れます。この作業は使用する数日間に行うようにします。もし再発酵すれば生じる熱で最悪幼虫が死んでしまいます。

好気性バクテリアを活性化させるには酸素が必要です。水分も大切ですが、あまりビシャビシャにし過ぎてしまうと酸素が不足するため注意が必要してください。

嫌なにおいがした時には

もしツーンとした嫌なにおいがしたり、触ってホカホカ温かいときには最低3~4日は、一日に数回かき回してにおいが緩和されるのを待ちましょう。カブトムシ飼育に適したマットは土のいい匂いがします。慣れると違いは一瞬でわかります。

気温が高い時期に水分多めのマットをガチガチに詰めて、さらに高温で保管すると高確率で再発酵します。この状態で幼虫や産卵前の♀を入れてはいけません。

産卵セットの場合にはセットを組んですぐにメスを入れるのではなく、2~3日おいてにおいを嗅いで、土の表面やケース側面を触ってみて温度の上昇がないことを確認してください。

マット交換のコツ

糞が目立ってきたら幼虫のエサであるマットを交換します、この時にすべてを替えてしまうのではなく、一部を残すか混ぜ込みましょう。糞を少量(20~30粒)指でほぐして粉末にして混ぜ込んでもよいです。

幼虫の糞には消化吸収を助けるバクテリアが含まれているので、新しいマットに混ぜ込むことで幼虫は環境をすぐに最適化することができます。マットをたくさん食べて大きくて丈夫なカブトムシへと成長します。

三齢後期のマット交換

飼育が手探りのうちは、ある程度大きなケースで中にいくつかの環境(水分やマットに変化をつけるなど)を作ってあげて♀の様子を観察するといろいろわかってきます。

幼虫が三齢後期になったころに水分量を少し(気持ち)多めにすることで、羽化不全防止と大型サイズが出ています。

サタンオオカブトのペアリングと産卵セットの作り方

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ここではサタンオオカブトのペアリングと産卵セットの作り方について書きます。私が累代している方法と手順をご紹介します。

サタンオオカブトのペアリングと産卵セットの作り方

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ペアリングの手順とコツ

  1. ペアリングする
  2. 別居させて栄養補給
  3. 産卵セットへ投入
ペアリングの前に

まず最初にサタンオオカブトをペアで用意します。後食が始まり2か月半くらい経過した、エサをモリモリ食べている元気な個体を選びます。ペアリング前に与えるエサは高タンパクな昆虫ゼリーやバナナなどがよいでしょう。

ペアリングの適温

ペアリングは20℃前後で行います。♂♀共に十分に成熟していれば、♂をそっと♀の背後に近づけるとすぐにペアリングが始まります。サタンオオカブトの♂が♀をいじめている姿を見たことがないので、私の場合は2~3日同居させます。不安な方はペアリング終了後に別居させてください。ペアリング時に♂♀を管理するケースは底が浅く、♀がギリギリ潜れる深さがあれば十分です。

じっくり栄養補給

ペアリングを目視で確認するか、または数日同居させたら♂♀は別々に管理します。♀が産卵前に栄養補給するのを♂に邪魔させないためです。ペアリング後の♀は1週間程度は一心不乱にエサを食べ続けます。たくさん食べて十分に栄養補給すると♀はマットに潜って産卵を始めます。

再ペアリング(追い掛け)

たくさん産ませたいときには、45~60日に一度は再ペアリング(追い掛け)します。あまり頻繁だと体力を消耗させるだけなので注意してください。カブトムシやクワガタはペアリング時に、♂が♀の貯精嚢と呼ばれる器官に精子を送り込みます。♀の体内に精子が蓄えられていると、♀がペアリングを拒否することがあります。

産卵セットの作り方

用意するもの
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  • コバエシャッター(大)または衣装ケースなど
  • 完熟マット
  • 転倒防止用に造草や園芸用バークチップなど
  • エサやエサ皿など
  • ペアリング済みの♀

ケースの大きさはある程度の深さがあれば何でも構いません。今回は幅:42cm / 奥行:30cm / 高さ:26cmのケースを用意しました。ゼリー皿や転倒防止用の造草は、洗って再利用できるものが使いやすいです。

私は衣装ケースの蓋の間に100均で買った隙間テープを貼っています。コバエを中に入れない & 出ないようにするためです。さらに湿度を保つため保湿シートを一枚はさんで蓋をします。

 

 

産卵セットの手順
  1. ケースに完熟系のマットを15cmほどの厚みになるように固詰めする
  2. 幼虫の糞があればほぐしてマットに混ぜ込む
  3. 固詰めしたマットの上に、マットをふわっと重ねて深さを20cm~にする
  4. 地表には複数個のゼリーと転倒防止用の足場を用意する
  5. ペアリング済みの♀を入れる
  6. 湿度を保てるよう保湿シートか新聞紙をフタの間に挟む
  7. 薄暗くして静かな場所で管理する
マットの準備

土を袋から出して空気にさらしながらよく混ぜます。ここで重要なポイントは臭いです。嫌気発酵をおこしていると、ぬかみそが腐ったような鼻を突くような強烈なにおいがします。気温が上がる夏場は特に注意が必要です。

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もし嫌気発酵していたらよくかきまぜて空気にさらします。数日で嫌なにおいが消えて土のいい匂いに変わります。この時コバエがマットに混ざり、卵を産んだりしないよう注意してください。

マットの水分量

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マットの水分は、軽くきゅっと握ってお団子ができる量が適量です。水が指の隙間から染み出せば水分過多です。適量の判断が不安であれば、場所によって水分量を変えて実験します。♀は適した場所を選んで卵を産んでくれます。

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カブトムシが住んでいる山や森の土を少し掘って触ったら、どのくらいの湿り気があるかを想像してみます。しっとり湿っていて、ビシャビシャではないことが想像できると思います。幼虫はマットが主食になるのでここはとても重要です。

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もし、飼育中の幼虫の糞がある場合には少量ほぐして混ぜ込みます。幼虫の糞には消化吸収を助けるバクテリアが含まれているので、新しいマットに混ぜ込むことで♀は産卵に最適な環境であると認識するようです。

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産卵セットを作るときは、黒土などを混ぜた部分を作ったりしてオリジナルブレンドのマットに仕上げてから使用しています。

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産卵セットではマットを固詰めします。固詰めとは、ケース内のマットをグイグイ押さえつけて圧縮して固く詰めることです。ケース下部は特にカチカチに固詰めします。

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固詰めの際には、マットを詰める圧力でケースが割れないように下に新聞紙を敷くなど工夫してください。

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カブトムシやクワガタは転ぶと動き続けて体力を消耗するので、転んでも起き上れるように足場となる造草やバークチップなどを地表に並べます。

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セットが完了したら暗い静かな場所で保管します。布か何かでざっと覆うか、ダンボールなどをかぶせてもよいでしょう。産卵時期の管理温度は18℃~20℃が一番たくさん産んでくれます

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産卵セットのコツ

昆虫ゼリーについて

産卵セット内にはフタに十字の切込みを入れたゼリーを設置します。これは♀が産卵モードに入り、ゼリーに口をつけなくてもすぐにはカビないようにするためです。また、メスが地上に現れて食べると一目でわかるので便利です。

たくさんの卵を産んで欲しいとき

たくさん産ませたい場合には、♀が地表に現れたタイミングで新しい産卵セットに移せるよう、同じセットをもう一つ準備しておきます。がんばって産んでいるときに掘り起こすよりも、おなかが空いて地上に現れたタイミングで移せばストレスをかけません。

産卵セットは毎日確認

産卵セットに♀を入れたら毎日確認をします。振動や音をたてないように注意して、以下の2つをチェックしてください。

  • エサを食べているか(or 食べた形跡があるか)
  • ケースのフタ裏などに♀がくっついていないか
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産卵セットではマットを深くするため、地表からフタ裏への距離が短くなります。成虫がフタに張り付いていないか注意して観察してください。

私も以前、エサも食べていないし産んでいるかな!と期待していたら、フタに張り付いていたという失敗があります。

産卵モード

♀は一度産卵モードに入るとしばらくは地上に出てきません。逆に、頻繁に地上に現れる or エサを食べているときには産卵モードに入っていないことがほとんどです。この辺は人間がコントロールできないのであせらず気長に待ちましょう。

産卵してる!?

エサに手を付けず、地表にも現れない。そしてケース内からガリガリ音がすれば産卵の期待度アップです。♀は卵を産むときにケースの底をひっかいてものすごい音を立てます。すごい力でマットを圧縮して卵を産む環境を整えているのです。

無事に産んでくれていればセットから1か月ほどでケースの底や壁面に白い卵が見えるようになります。

産卵セットの割り出し

採卵する

ケース側面などから産卵を確認して、しばらく保管してから割り出すこともあります。でもあまり放置しすぎると産んだ卵を♀が潰してしまうので注意してください。

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産んだばかりの卵は細長く、しだいに丸く膨らみます。茶色っぽく変色していても孵化するので捨てないでください。ただし、ダニがくっついている卵はダメなことが多いので別にしておきます。これはダニが卵をダメにしているのではなく、ダメな卵にダニがくっついているようです。

卵の管理

できるだけそっとして、ケースに5cmほどマットを敷いて卵が密着しないように並べます。この時、金属ではなく木やプラ製のスプーンを使ってください。さらに5cmほどマットをかぶせて、保湿シートなどを使って乾燥しないように保管します。1か月ほどで小さな幼虫が現れます。

成果

今回の成果は卵72個のうち49匹が孵化しました。産卵セットは4回交換して孵化率が高かったのは2~3回目です。5か月に渡り頑張ってくれたクロミちゃんには感謝でいっぱいです。別記事に詳しい表を作る予定です。

産卵セットのまとめ

マットの深さも固詰めも水分量もあくまでおおよそです。過度に神経質になる必要はありません。特に最初は不安になりますが産むが易しです。

産卵モードに入った♀はしばらくするとおなかが空いて地表に現れます。ここで数日間食べ続けて、再びマットに潜り産卵モードに入ります。このサイクルを亡くなるまで何度も続けます。

我が家では150個近く卵を産んでくれた個体がいましたが、卵を産んだままの状態でお亡くなりになっていました。子孫を残そうとする生命の力にとても感動しました。

お読みいただきありがとうございます。

 

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カブトムシの梱包!夏はペットボトルで冬はホッカイロ!

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カブトムシとクワガタの梱包

カブトムシやクワガタには環境の変化に強い種と弱い種がいますが、季節を問わず発送まで大切に管理して梱包します。オークションで落札してくれた方に少しでも安心してもらえればと思います。

私が発送するクワカブ

今後、私が出品して発送する予定があるのは以下の4種です。

暑さにも寒さにも強い
  • グラントシロカブト
暑さに弱い
  • サタンオオカブト
  • ネプチューンオオカブト
  • ヘラクレス・ヘラクレス

梱包に使用するもの

  • スチロールケース or ダンボール
  • ブロー容器 or プリンカップ
  • 模造紙 or 新聞紙
  • 水苔 or 昆虫マット
  • 凍らせたペットボトル or 保冷剤 (夏季限定)
  • ホッカイロ(冬季限定)

管理保管する容器は生体の大きさによって変えています。気温と発送する生体によって、保冷剤かペットボトルに水を入れて凍らせたものを選びます。

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酸欠防止

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側面2箇所とフタに穴をあけます。あけすぎても冷気が逃げてしまうのでこのくらいにしておきます。冬にホッカイロを利用する場合は、酸素が直接触れる位置に穴をあけます。

生体は水苔で管理

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水苔は他のケースに出してから均等に軽く湿らせます。

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水苔をブロー容器にたっぷり入れて、生体が中で動きすぎないようにします。少し多めに詰めることで中で生体が動いてしまうのを防ぎます。

夏季は保冷剤を覆う

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ペットボトルや保冷剤が生体の容器に直接触れないように新聞紙か模造紙で包みます。しっかりした紙を使っておけば結露も吸い取ってくれます。

いくら夏でも冷やし過ぎは生体に良くないので注意します。

冬季はホッカイロを貼る

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真冬の発送では2~3枚、少し暖かくなってきたらカイロは一枚のみ使用します。酸欠に注意して穴を多めにあけます。

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夏季と同じように、カイロの下と箱の両面には空気穴をあけて酸欠を防ぎます。 

断熱容器内のクッション

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ブロー容器が中で動かないように模造紙を使って固定します。生体が中で逆さまになって車酔いしないように気を付けます。

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左が生体が入ったブロー容器、右が保冷剤です。できるだけ涼しい時間帯に送りたいので、発送は必ず夕方に行っています。

この梱包方法で過去に死着になったことはありません。とは言え、"無事に届きました"のメッセージが来るまではいつもドキドキしています。

夏季と冬季の発送可能地域

夏季と厳冬期は北海道と沖縄への発送はお受けいたしかねます。輸送中の状態変化や死着に対する補償はありませんが責任を持って対応いたします。

ご覧いただきありがとうございました。(^-^)

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「カブトムシとクワガタ」のブログを始めました!

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「カブトムシとクワガタ」のブログを始めました!

このブログはカブトムシとクワガタを飼育している30代主婦が運営しています。初心者ならではの目線で、体験して学んだことを備忘録として記事にしたいと思います。 

初めましてのご挨拶

カブトムシとクワガタの飼育はもともと主人の趣味でしたが、今では私の方がハマっています。自家製のカブクワくんが育ってきたのでヤフオクにも出品しています。

ヤフオクのマイオークション >>https://auctions.yahoo.co.jp/seller/ahp2004_sss

自己紹介

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プロフィール

出身:東京都S区

性別:♀

年齢:30代

職業:主婦

カブクワ歴:5年

好きな昆虫:幼虫系

好きな食べ物:肉まん・アイス

好きなカブクワ

サタンオオカブト

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金髪の前髪がもふもふ!

私が大好きな種のひとつ、サタンオオカブトのサタンくんとサタ子ちゃんです。

このカップルのサイズはあまり大きくありませんでしたが、たくさんの卵を産んでくれました。

グラントシロカブト

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キュートなシロくんとシロちゃん!

金髪の前髪とクリクリの目は、私がカブトムシを好きになったポイントです。小さいのに、ケースをのぞくとフンフン威嚇してきてかわいいのです。

カブクワ飼育にハマったきっかけ

数年前に主人の出張が続き、エサ交換やマット交換を頻繁に頼まれたことがきっかけです。はじめは、正直いやだなと思っていました。

それが今では主人よりも私の方が夢中なのですから不思議なものです。

ブリードルーム

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上の写真は、主人がDIYで作ったカブクワ飼育部屋でブリードルームと呼んでいます。倉庫代わりだった空き部屋にエアコンをつけて改造しました。

現在の飼育種(18年7月更新)

現在はカブトムシが主流で、数が多いのはサタンオオカブトとグラントシロカブト、次にネプチューンオオカブトです。

カブトムシ
  • サタンオオカブト
  • グラントシロカブト
  • ネプチューンオオカブト
  • ヘラクレス・ヘラクレス
  • ゴロファ・クラビゲール
クワガタ
  • アクベシアヌスミヤマ
  • ユダイクスミヤマ
  • ヤエヤマコクワ
  • オオクワガタ
  • コクワガタ
今後の飼育予定

 

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いくつかの種が気になっていますが、昨年からなかなか時間が取れず実現できずにいます。

飼育種はだいぶ整理できたので、これからいろいろな種に挑戦して飼育を楽しみたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。